昨今の形状記録技術や表示・出力技術は日進月歩に進化しており、文化財の分野においても多角的な活用が行われている。一方、昨今のコロナ禍により奈良県内の寺社においても宗教行事の活動の自粛も余儀なくされ、観光客も大幅に激減しており、経済的にも大きな打撃を受けている現状にある。その一つの打開策として、密接な相関関係を持つ信仰と観光を再解釈して、デジタル技術を活用することによって新たな価値を創り出していく必要があると考えられる。本研究は三次元データといったデジタル技術を利用することで、信仰と観光の活性化を促す魅力あるコンテンツを制作することで、アフターコロナを視野に入れた寺社等の地域振興に寄与することを目指すものである。