本プロジェクト研究では、激しく変化する近年の社会状況における働き方と職場の様相を当事者研究によって明らかにし、さらに東アジアの範囲で比較研究を行なう。労働・仕事・活動の現代的意味は何か、働く人や職場にとって「良い状態/悪い状態」とは何かといった問いを軸に、起業家的実践者(ユニット研究員)が自身の経験を振り返り、それをメンバー全員で共有する当事者研究によって、職場における新しい価値創出の構築過程を明らかにする。さらに、日本・台湾・韓国の実態調査に基づいてアントレプレナーシップの比較研究を行なう。それらによって、不安を動力として機能し続ける既存のシステムの「惰性の力学」の条件を明らかにし、足元(日本)と隣人(台湾・韓国)から現代の仕事文化に接近する。
メンバー各自で対象を設定して調査を行ない、それによって明らかとなる事実を文明史的に位置づけて理論化を図る。
玉城(毅):全体総括、日本本土・沖縄・台湾の企業家の比較
上水流:日本と台湾の都市における起業家の調査
西村:日本と台湾における中間山間地域における起業家の調査
二階堂:日本とベトナムにおける新たな農業コミュニティ・ビジネス
山田:日本的な生命的組織の研究
松井:企業の変化に伴う社員の撤退
玉城(麦野):無所属=多所属の働き方
田幡:撤退のリーダーシップ/撤退のデザイン
武井:創業者/創業メンバーの企業からの撤退
島:現代アートと組織マネジメントの結合可能性
佐藤:副業の可能性