ブックタイトルnarapu 08

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概要

narapu 08

Pickup国際交流シンガポールの学生を対象とした奈良オンラインツアー12月4日、シンガポールの学生に向けて本学学生が「奈良オンラインツアー」を実施しました。シンガポールからのオンライン・セミナー本学ではこれまで、2017年と2019年にシンガポールのニーアン・ポリテクニク校(NgeeAnnPolytechnic)において2週間の夏季研修を実施してきました。研修はすべて英語で実施されましたが、単なる語学研修ではなく、シンガポールを題材に多民族・多文化の共生や異文化間交流について学ぶための内容でした。研修プログラムは本学学生のためにオーダーメイドで組まれており、追加でシンガポールの観光に関する内容が組み込まれるなど充実したものでした。ようという試みでした。奈良を紹介するオンラインツアーは中谷教授のゼミの3年生5名とラナシンハ准教授のゼミの2年生1名による合同で企画・実施されました。学生たちはまず、オンラインツアーの基本的な仕組みについて学ぶとともに、旅行会社HISが催行しているシンガポール・オンラインツアーに参加して、参加者側の視点からの学習も行いました。その結果、業者が催行するオンラインツアーのような説明中心のツアー内容に偏るのではなく、視聴者がシンガポールの学生であることを踏まえて、同世代の日本の学生が奈良を楽しむ姿を見てもらい、共感を抱いてもらうことができるようにという点にも留意することになりました。奈良オンラインツアーによる交流学生たちはその後、ならまちから猿沢池までを案内するグループと東大寺南大門から二月堂までを案内する2つのグループに分かれて準備を進めました。カメラに写すポイントを選択し、ガイドする内容を英語で整え、鹿せんべいの給餌などのアクティビティ場面の挿入を検討するなど、事前のシナリオづくりに励みました。個人での下調べの結果を持ち寄ってグループワークで内容を議論し、それを全体で共有して改善を図るという作業を繰り返しました。また、全体での現地下見とは別にグループごとの下見を何度も行い、ツアー数日前には、当日と同じ機材を用いたリハーサルも実施しました。東大寺南大門付近から中継している様子ならまちから猿沢池までをガイドしたグループ東大寺二月堂へ向かう途上で鹿せんべいを鹿にあげるシンガポールでの研修は、その後も隔年開催を予定していましたが、残念ながら世界的な新型コロナウイルス感染拡大によって中断してしまっています。海外研修に限らず、海外渡航が困難な状況において、いかに国際交流のつながりを維持するのかは悩ましいところです。そうしたなか、3月にニーアン・ポリテクニク校が本学学生のためにオンライン・セミナーを開催してくださいました。「シンガポール-多様性の強み(Singapore-DiversityasaStrength)」というテーマのもとに、多文化社会としてのシンガポールの現状や多様性がいかに強みとなっているのかについて学ぶ貴重な機会となりました。交流の継続を企画奈良オンラインツアーはこの3月のセミナーに対する返礼という意味合いも含めながら、オンラインであっても交流の絆を維持し東大寺南大門から二月堂までをガイドしたグループツアー当日はすでに12月に入っていたので、奈良公園の紅葉は残念ながら鮮やかさに陰りがありましたが、天気には恵まれて初冬の奈良をシンガポールにお届けすることができました。奈良オンラインツアーにはシンガポール側から100名以上の申込みがあり、当日は学生に加えて教職員の方々の参加もありました。1時間弱のツアーの終了後には、オンラインでの学生交流会も開催し、シンガポールの学生たちとの交流を深めました。(地域創造学部教授中谷哲弥准教授薬師寺浩之、准教授ラナシンハ・ニルマラ)7