ブックタイトルnarapu 08

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概要

narapu 08

食で御杖村の魅力を発信情報が食べられるレストラン「御杖村産レストラン結」私たち村瀬准教授のゼミ生6名は、御杖村役場の協力のもと、11月5日に、『御杖村産レストラン結』を期間限定でオープンしました。レストランでは、御杖村産食材を100%使用し、フレンチを基軸としたコース料理を提供して地産地消に取り組みました。活動背景本学と奈良県御杖村(みつえむら)は8年前から連携協定を結んでおり、毎年、御杖村の活性化についての実践的な取り組みを行っています。村では、人口減少の課題解決に向けて、定住人口の創出を目的とした施策や、地域おこし協力隊の積極的な受け入れが行われています。私たちの活動を理解してくださる地域の方の支援を受け、この地域でしかできない活動を目指して、「御杖村活性化のきっかけづくり」を目的とした期間限定のレストランを運営することにしました。『御杖村産レストラン結』5つの特徴1.情報が食べられる本レストランでは、地域でしか得られない“情報”を食材に添えて提供しました。メニュー開発にあたり何度も御杖村を訪れ、地元の生産者などにヒアリングを行い、農作物が育った地理・気候条件や、地域の食文化の歴史といった情報を集めました。各料理にテーマを設けて調理方法・盛り付けの全てに地域の魅力が伝わる情報を盛り込み、料理提供時にそれらを解説しました。2.地元産食材100%地域資源を徹底的に活用するために、全て御杖村産の食材を使用し、地産地消と地域資源の調査に取り組みました。その結果、期間内には95品目の食材が使用できることが分かり、実際に35品目をメニューに取り入れました。また、御杖村で活動されている陶芸家を訪問し、色や形に意味を込めたお皿も自分たちで制作しました。レストランで提供した前菜【テーマ「御杖村を構成する4地域の紹介」】御杖村の食資源を調査する様子3.レストランをコミュニティの場とする使用する食材の生産者が農作物に込めた想いをお客様に伝え、地域の生産者と外部のお客様をつなぐ新たなコミュニティの場にしたいと考えました。4.ならまちの「&NARA」の間借り店舗で営業ならまちのガレットレストラン「&NARA」の夜の時間帯を借りる「間借り店舗」で1か月間の週末限定での営業を行いました。5.「北岡本店」の日本酒のペアリングを提供調理する様子本学の卒業生である北岡本店の杜氏と試飲会を行い、料理に合う日本酒を5種類選び、提供しました。活動成果期間中は連日満席の予約をいただきました。来店の方々に実施したアンケートでは、料理だけではなく、料理と一緒に提供した「情報」に対しても9割以上の方から「満足した」という回答をいただきました。また、全員から御杖村に対して「興味を持った」と回答いただき、御杖村活性化のきっかけづくりという目的を達成できたと考えています。村長に活動報告をする様子レストラン終了後、御杖村の伊藤収宜村長やご協力いただいた村の方々をお招きし、活動報告を行いました。(地域創造学部村瀬ゼミ3年青木千実淺田千尋甲斐桜小園智帆2年青島萌華中西千浦)プロジェクトのメンバー担当教員からの一言学生たちは夏休みもほぼ毎日大学に来て、勉学と並行して朝から夜遅くまで学生主体で熱心に活動していました。活動を通じて学生が得たものは、わからない問題の乗り越え方や、全力で何かを成し遂げる行動力、意見の異なる人と合意を形成する力などのほか、苦労を共にした一生ものの仲間であったように見えました。一連の活動で学生に多大なご支援をいただいた御杖村役場と地域の皆様に心より御礼を申し上げます。(地域創造学部准教授村瀬博昭)6