ブックタイトルnarapu 04

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概要

narapu 04

西尾研究室が現代アート展「船/橋わたす2019」を開催しました!学生作品「小川美陽《逃げ去った時間を追う》」撮影:小川美陽「船/橋わたす2019」フライヤー西尾研究室では、2019年10月19日(土)から27日(日)の9日間、地域資源を発掘したり、異質なもの同士をつなぐ力を持つ現代アートの力に着目して、現代アート展「船/橋わたす2019」を開催しました。展覧会名の「船/橋わたす」は、本学が位置する船橋町の名にちなんで、さまざまな価値観をのせた作品という「船」を渡し、異質なもの同士をつなぐための「橋」を渡すというイメージで名付けられました。3年目となる今年は2つの目的を設定して実施しました。1つ目は、ゼミ活動の一環としてアートプロジェクトの運営方法を学び身につけること。事前の文献講読や招聘作家とのやり取り、当日に向けた設営など、運営者として関わる中でアートプロジェクトの運営方法を学んでいきました。また、今回は招聘作家の作品の中に音を発する作品があったのですが、近所の方から「うるさい」という苦情の電話が入るという一件がありました。「あいちトリエンナーレ」の話題が記憶に新しい中で、展覧会の趣旨と照らし合わせながら、ゼミ生同士で、あるいは作家さんや大学総務部の職員さんと話し合いを重ねながら、対応を考えたことも、私たちにとっては貴重な学びとなりました。もう一つは、過去と現在、空間と行為、日常と非日常、ま招聘作家作品「「黒川岳《ローリングドラム》」を体験する学生撮影:小川美陽ちと大学……などの関係を改めて見つめ直すとともに様々なコミュニケーションを生み出すこと。芸術系の学部・学科がない本学の学生の作品と、学生自身のキュレーションによる招聘作家の作品を大学構内各所に展示し、多様な価値観を共有する場をつくり出すことを目指したのです。招聘作家には、黒川岳さん、澤田華さん、長沢優希さんの3名の現代アーティストを迎えました。今、キャンパス整備中の本学では構内の風景が刻々と変わりつつありますが、招聘作家の作品にはこうした本学の状況に合わせた作品も見られました。展覧会には、本学の学生・教職員はもちろんのこと、学外からの来場も多く見られました。ゼミ生・ボランティアスタッフが作品解説をする中で、多くの鑑賞者が自分とは違う価値観や表現方法に様々な感想を持ち、作品の前でいろいろと話す姿も多く見られました。また招聘作家から学生作品にコメントも頂き、ゼミ生の中でも視野を広げる機会になりました。小さな学内コミュニティの中で多様な興味・関心に基づいた研究が行われている奈良県立大学でのこの経験を、卒業後も存分に生かし考え発信していきたいと思います。四方遼祐(西尾研究室4年生)12