ブックタイトルnarapu 01

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概要

narapu 01

新任教員の紹介村瀬博昭准教授(地域経済コモンズ)研究分野は、経営学的観点に立った地域活性化です。大学の教員になる前は民間企業に勤めていました。企業時代には、農業や農村の振興、商店街や温泉地の活性化、被災地支援、医療福祉、情報通信技術の利活用など、幅広く調査研究や事業支援に取り組んでいました。変化の激しい環境において最も役立ったものがクリティカルシンキングという論理的思考法でした。現代のように情報が溢れ、社会が複雑化した中で次々と難しい判断を迫られる状況下では、感情や知識だけに頼る単純な判断では限界があります。情報を精査し、物事を深く掘り下げながら問いを繰り返し、考えを論理的に組み立てていくことができれば、様々な問題の解決につながりやすくなります。私も十分に身についたとはいえませんが、問題に対する答えを徹底的に突き詰めていく論理的アプローチは、学生の皆さんが将来どのような道に進んでも大きな助けになると考えています。宇陀・曽爾フィールドワーク平成30年6月30日から7月1日実施学生5名、教員1名(ラナシンハ・ニルマラ講師)参加このFWの主たる目的は、1中山間地域の取組みを知ること、2地域の潜在資源を探ること、そして、3地域の方々との交流の機会を持つこと、でした。宿泊先として利用した「ふるさと元気村」は、宇陀市室生下田口にある廃校を活用した文化芸術活動体験施設です。学生たちは、そこを拠点に地域活動を行う田口地区まちづくり協議会の取組みをお聞きし、廃校活用の現場を見学しました。曽爾村では、現地の地域おこし協力隊の方々から、村の産業や移住定住推進について、移住者としての実体験を交えてお話いただき、実地見学では、協力隊の方々が開拓に取り組まれているモトクロスコース(写真上)や大和トウキの栽培現場を見せていただきました。最後に、この2日間の総括として開かれた菟田野の古民家カフェ「月うさぎ」での意見交換会には、高見省次宇陀市長にもご参加いただきました。学生たちは、地域の多様な意見と自分たちの提言をうまくまとめて発表をすることができました(写真中)。この2日間で得た新知見や地域との交流経験を今後に活かしていって欲しいです。今回のFWの開催にあたっては、多方面にわたり、(一社)地域づくり支援機構の中辻孝之助さんにご尽力いただきました。学生たちに楽しく参加して欲しいということで、切り絵体験(写真下)や地域の方々との懇親会を兼ねたバーベキュー、ホタル鑑賞会を盛り込むなど、地域との橋渡しをしていただいたこと、改めて感謝いたします。(奈良県立大学地域交流室)11